こんにちは、齊藤です。
※関連記事
【飲食店の接客マニュアル】接客教育に効果的な「9ステップ」とは?
前回の記事では、飲食店の接客教育は「9ステップ」の考えに基づいて進めるのが
効果的だということを述べ、概要やメリットをお伝えしました。
今回の記事より、いよいよこの9ステップの具体的な中身に入っていきます。
「1ステップ=1記事」のスタイルで、各ステップをできる限り具体的な事例を挙げながら、
サービスレベルの向上に役立つコンテンツにしていきます。
本日は一番最初のステップ「お出迎え」です。
それでは見ていきましょう!
ステップ1「お出迎え」
お客様がご来店されて最初の接客対応の場面ですね。
あなたとお店の第一印象が決まる重要な場面と言えます。
・お客様に「この店にして良かった」と安心してもらえること。
最初のお出迎えの場面で、お店側が目指すべき理想の状態はこの2つです。
目指すべきゴール設定は重要
少しだけこの「ゴールの設定」に関しての私の意見を述べさせていただきます。
理想の状態ゴールを明確にして、スタッフ間の共通意識とすることは、
お店のサービスレベルを高めていく上で非常に重要です。
特に新人スタッフは、自分の仕事の全体像がぼやけている場合がありますので、
- 「お出迎え」のゴール
- 「新人研修期間」のゴール
- 「今日という1日」のゴール
このように中長期的よりも、短期的でより具体的なゴールを提示してあげた方が良いです。
そしてそのゴールを達成するという「成功体験」をできるだけ多く経験させられるように、
あなたが一緒に伴走するイメージを持つことが成功の秘訣です。
成功体験を繰り返すということは、そのスタッフのアクションが、
お客様や仲間の喜びや感謝に繋がるということですよね。
その経験が「自信」となって、仕事のやりがいや面白さを見つけられる領域まで
自分自身を高めていける原動力となるはずです。
- 経験のないことに挑戦してやれた。
- 1人で最後までやり切れた。
自信を高めるヒントは、毎日の仕事の中にも実は沢山あるものです。
ぜひ成功体験に結び付ける工夫をしてみて下さい。
お客様へのご挨拶を大事に
お出迎えの段階では、お客様の不安や不満を取り除き、
安心してもらえる対応が重要であることは述べました。
それでは一番最初の対応として、何が重要でしょうか?
「いらっしゃいませ!こんばんは!」
そうです。
何といっても「挨拶」ですよね。
笑顔で元気よくお出迎えすることが最低限の対応ですよね。
当たり前だと思われるかもしれませんが、忙しい週末の混雑時や、
他のお客様のお会計時など、忙しいタイミングでご来店されたお客様に対して、
この最初の当たり前の挨拶ができていないことが多いのです。
ご来店されたお客様に対して、挨拶をせずにいきなり
- 「何名様ですか?」
- 「すいません、今満席です。」
- 「そちらにかけてお待ちください。」
こうした要件だけ伝えて終わってしまうケースが多いです。
皆さんもお店に行ってこういう経験はないでしょうか?
まず最初に挨拶をしっかりできるお店は非常に印象が良いですよね。
別の例として、「電話対応」でも挨拶がないケースが非常に多いですね。
例を見てみましょう。
居酒屋〇〇、ホール担当の□□がお受け致します」
お店の予約したいんですけど」
気づきましたか?
まずは「感謝の気持ち」を伝えた方が良いですよね。
それではお日にちはお決まりでしょうか?」
フロントでお待たせしない
「お店の入口の扉を開けて中に入ったものの、店員さんが誰もいなくて困った」
これも飲食店あるあるの光景ですね。
待たせる時間が長ければ長いほど、お客様はどんどん不安になっていきます。
ここで待った方が良いのか?
それとも中に進んで店員さんを見つけた方が良いのか?
お客様からすれば非常に困りますよね?
このままお客様を放置してしまうと、最悪のケースとして
お客様が帰られてしまうという機会損失に繋がります。
これは非常にもったいないですよね。
これを防ぐためには、お店の構造やレイアウトがポイントとなります。
メインのホールやレジフロントから入口が見える場合は、
ホールスタッフやオープンキッチンの厨房スタッフなど、
スタッフの誰かが気づいてくれる場合がほとんどで難しくありません。
対応が難しいのが、ホールやカウンターから入口が見えない店舗レイアウトの場合です。
この場合は入口のすぐそばにあるレジやフロントのスタッフが主にお出迎えとご案内を
対応することになりますが、基本は一人で対応することが多いはずです。
そうなると、お会計や電話対応中にお客様がご来店された場合、
手が塞がっていてお客様をお待たせすることになってしまいます。
インカム着用のお店であれば、フロントのサポートを呼ぶことができますが、
小~中型店舗や個人経営のお店であれば、インカムを使っていない店舗がほとんどです。
こうしたタイプのお店の場合は、フロントスタッフの力量に委ねるのではなく、
フロントにベルやコールボタンを設置して、誰もいない時は呼べる仕組みが望ましいです。
備品や設備に頼らなくても、お客様をお待たせしない対応ができればそれが一番ですが、
対応できない時にご来店されるお客様の満足度を損ねるのであれば、
それを解消するツールを導入したほうが良いです。
私自身、様々な飲食店に行くのですが、繁盛店はお出迎えの意識が高く、
誰もいなかったり、放置されるということがほとんどない印象があります。
スタッフ一人ひとりのフロントに対する意識が高く、目視確認しながらラウンドしたり、
常に必ず一人は見えるところにポジショニングしています。
お待たせしないお出迎えというのを徹底するために、
- スタッフのお出迎え、フロントへの意識の向上
- ベルなどのアイテムを活用したオペレーションの整備
両面から対策を考えるのがおすすめです。
予約台帳は暗記する
繁忙日の週末になると、ご予約の数も多くなりますね。
お出迎えやご案内を行うフロントスタッフは、スムーズで正確なフロントワークが求められます。
ここで一つ質問です。
日々の営業に臨むにあたって、その日の「予約台帳」は暗記していますか?
お客様が来店されてから
「え~と、鈴木様・・・鈴木様・・・あっ、こちらです」
なんてやってたら、厳しいようですがフロントスタッフとしては二流です。
予約台帳のお名前やテーブル番号、人数を暗記して、お客様が来店されたら
「鈴木様、お待ちしておりました。先ほどお連れ様が2名様ご到着されています」
こうしたやり取りをスムーズに行えることが、お客様を不安にさせず、
安心してもらうために必要な対応なんです。
暗記すれば予約台帳を毎回見る必要がありません。
その結果、様々なメリットが生まれます。
2、お客様を「お名前」で呼ぶことができる。
3、お客様としっかりアイコンタクトが取れる。
4、フロントで足止めすることなく、スムーズにご案内に移れる。
5、会計時や見送り時にも「お名前」を呼んで感謝の気持ちを伝えられる。
そこまで難しいことではありません。
まとめ
・お客様に「この店にして良かった」と安心してもらえること。
- お客様への挨拶をきちんとしよう。
- お客様を放置しないようにしよう。
- 予約台帳を暗記し、ワンランク上の対応をしよう。
3つの具体的な事例を挙げて紹介してきました。
まずは最初のステップ1となるお出迎えで失敗しないようにしましょう。
次回の記事では9ステップの2つ目となる「ご案内」で役立つポイントを紹介します。
最後までお読みいただきありがとうございます。