
皆さんこんにちは、齊藤です。
「新型コロナウイルス」の感染拡大に伴い、飲食業界は深刻な打撃を受けています。
4月に入り、業界大手の「鳥貴族」さんや「串カツ田中」さんが相次いで店舗の臨時休業を発表し、今後も業界全体で臨時休業や営業時間短縮といった流れは加速していくと思われます。
私の所属している会社でも、東京エリアの店舗は4月から無期限の臨時休業に入りました。他のエリアでも週明けの4月6日(月)より2週間前後の臨時休業が決定したところです。
首都圏や大阪、名古屋、横浜、福岡といった人口密度の高い大都市において、今後感染者がどのくらいのペースで増えていくのかが大きな分岐点となります。
そしてこうした大都市に隣接するエリアにおいても、通勤や通学といった人の移動による感染拡大が懸念されています。
現状ほとんど感染者が出ていないことによる気の緩みにより、一気に拡大するリスクもありますし、感染者の多い地域から少ない地域に向けてのレジャーや観光での移動による感染拡大も懸念されます。
自分の住んでいる街に他県ナンバーの車が押し寄せて来たら、この状況で喜べる人などいないはずです。
ゴールデンウィークを前にして
- 人の移動を抑えること
- 人の密集をなくすこと
この2つの観点で様々な対策がなされることと思います。
政府が危険要因として訴えている「3密」
- 換気の悪い密閉空間
- 多数が集まる密集場所
- 間近で会話や発声をする密接場面
飲食店はこの3つの条件が全て揃っていることが多くのメディアでも指摘され始めています。
世の中の動向として外食を控えるというところに留まらず、この状況で外食する人はもはや攻撃対象とさえなっている状況です。
事態が早めに収束しないとなると、本来であれば繁忙期であるゴールデンウィークにも深刻な打撃を与え、お店を開けることすらできない状況に陥ります。
過去にも飲食業界では「狂牛病」「鶏インフルエンザ」の大きな被害により、焼肉店やしゃぶしゃぶ店、焼き鳥店といった業態を中心に深刻な経営難の店舗が続出した時期がありました。
こうした場合はメインの商材を変更して、業態自体を新しくすることにより、新規顧客の獲得という対策を打つことができます。
しかし今回は特定の商材ではなく、ウイルスという目に見えない脅威が世界を覆いつつあり、飲食業や宿泊業、観光産業は戦後最大の危機に瀕していると言っても過言ではありません。
移動できない、外に出れないといった部分は、地震や台風といった天災と共通する側面もありますが、「目に見えない不安」「感染の恐怖」は今のところ収束の兆しがなく、いつ終わるかわからない状況が人々の心身を疲弊させます。
ここから必ずしも良くなるわけではなく、今よりも感染拡大が深刻になり、首都圏を中心に都市閉鎖といった事態になる可能性もあります。
極めて深刻な2つの状況
飲食業界が置かれている状況は次の2つです。
- 多くの飲食業はお客様が全く来店されず、お店を営業するだけでコストだけがかかるため、赤字を減らすために休業せざるを得ない状況になっている。
- コストや利益面のリスクだけではなく、営業を継続することで、従業員やその家族を新型コロナウイルス感染の脅威にさらすことになる。従業員を守るために休業せざるを得ない状況になっている。
この2つの状況から、今後も続々と休業が増えていくでしょう。
新型コロナウイルスの猛威がいつになったら収束するのか?いつになれば営業再開できるのか?この2つの懸念に対する答えはまったく見えません。
そして感染が収束し、営業再開できるようになったとしても、来客数や売り上げが以前の水準に戻ることは非常に厳しいと考えています。
安心して自宅で外出自粛するために
誰しもがこれから先の収入や生活に大きな不安を抱えています。
「休業手当」を受給することができれば、給与の6割以上は確保することができますが、失った4割によって生活が困窮する人たちが増えてくると思います。
我々は一人ひとりが自分と大切な人を守るために、自ら立ち上がり行動しなければならない局面に来ています。
政府は減税や景気対策ではなく「感染が収束するまでの間の国民の生活保障」を速やかに実行すべきです。
国民が安心して自宅で過ごし、感染拡大を止めること。そのためには生活保障がなされないと不可能です。
収入が減って貯蓄がなく家計が厳しい場合、生活費を稼ぐために副業やアルバイトをせざるを得ません。私の組織の仲間もそうした人がいます。
結果的にこうしたアクションは在宅ワークでない限りは移動が伴います。
感染拡大を加速させる恐れがあるため、生活保障が十分になされないのであれば、感染拡大を阻止することは不可能に限りなく近いです。
「感染が収束するまでの間の国民の生活保障」
現時点では、これだけが唯一の打開策だと私は考えます。
政府には速やかな実行を心からお願いしたいです。