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【飲食店マニュアル】「身だしなみ」と「おしゃれ」の違いを理解する

こんにちは、齊藤です。

今日のテーマは「飲食店の身だしなみ」に関してです。

時代の流れと共に、身だしなみルールに関しては規制が緩やかになっている印象です。

スタッフの頭髪の色や長さ、アクセサリーの有無、制服のデザインや着こなしを見ると、
かなりカジュアルで自由なスタイルのお店が増えてきていますね。

皆さんのお店の身だしなみルールはいかがでしょうか?

笑顔

大事なのはお客様の視点

スタッフにとっては比較的自由で縛られずに良いかもしれませんが、
大事なのは「お客様の眼にどう映るか」という客観的な視点です。

制服に着替えて仕事に従事しているということは「給与」が発生しています。

給与が発生しているということは社員だろうとアルバイトだろうと「プロとしての自覚」が求められます。

プロであれば物事の判断を行う場合、「お客様の存在」を無視するわけにはいきません。

お客様の存在を無視して自分たちさえ良ければ、それは仕事ではなく「仲良しサークル」です。

自由な身だしなみだからといって

  • そもそも清潔感がない(これは最悪)
  • お客様への威圧感がある頭髪やアクセサリー
  • 私服っぽくプライベート感が強いキャラものの衣類

これらは「身だしなみ」とは言えません。

身だしなみとおしゃれの違い

そもそも「身だしなみ」とは何なのか?
言葉の定義というものを正しく理解する必要があります。

  • 身だしなみとは【他者評価が基準】

自分が気に入っていれば良いのではなく、
相手に不快な思いをさせない服装や恰好であること。

  • おしゃれとは【自己評価が基準】

その格好をしている本人が好きで気に入っていればOK。
自分自身の個性を尊重して着飾るもの。

私は採用面接の場で、この2つの違いに関して必ず言及します。
身だしなみマニュアルにもこの違いは明記しています。

「自分の職場の身だしなみが緩くてあいまいだなぁ・・・」

もしもそうした悩みを抱えているのであれば、身だしなみについての考え方を明確に定義し、
ハウスルールとして導入してみてはいかがでしょうか?

身だしなみルールの実例

ここからは実際に私が作成したマニュアルを、実例として一部紹介します。
皆さんのお店のものと比較して、参考にして下さいね。

制服に関して

  1. 制服は勤務するたびに毎回必ず洗濯する。
    責任者はスタッフの制服の匂い、色落ち、膝の擦り切れなどチェックすること。
  2. 退勤後にまかないをいただく場合は私服に着替えてから食べること。
    制服のまま着替えずに店内で食べることは禁止。
  3. 通勤時のズボンのままで履き替えずに勤務するのは禁止。
    (外のホコリや菌を職場内に運び入れるのを防ぐため)

スタッフが常に清潔な制服を着用するように、最低でも2着は渡しておきます。
洗濯していてもローテーションで着まわせるようにします。

特に3ですが、飲食店の制服のまま休憩中に外出したり、買い出しに行っているスタッフを見かけます。
これは衛生観点から良くありません。

着替えて外出することが望ましいです。

頭髪に関して

  1. 金髪、奇抜な髪色はお客様に不安や不快感を抱かせる可能性がある為、ホールキッチン男女問わず、キッチンキャップやタオルで覆い隠すこと。
  2. 女性スタッフは肩にかかる長さ、お辞儀したときに顔が隠れる長さは必ず結ぶこと。
    営業中は髪の毛を絶対に触らないこと。

女性スタッフに多いのですが、勤務中にしきりに髪の毛を触る人がいます。

髪の毛はコンディショナーや整髪料、汗やホコリなどが付着し綺麗とは言えません。

それらに触れた手で商品を提供するのはNGだと認識しましょう。

手指に関して

  1. 爪は短く切ること。長い場合は切ってから働くこと。
  2. マニキュア、コーティング類はキッチンホール問わず禁止。

これは飲食業の基本中の基本ですので説明は割愛します。

装飾品に関して

  1. キッチンは手に貴金属類や装飾品禁止。
  2. ホールは腕時計以外装飾品禁止。
  3. ネックレスはインナーの中にしまうこと。インナーに隠れないものは禁止。
  4. ギラギラした大きめのシルバーネックレス等は威圧感が出るため禁止。
  5. 香水はお客様がお食事を楽しむ妨げになるので禁止。
  6. ピアスは揺れるもの、リングのもの、大きいものなどファッション性の高いものは禁止。
    目立たないワンポイントなものはOK。

これらはお店によって判断が分かれると思いますが、私の場合はこのように設定しています。

ヒゲに関して

  1. 手入れされていない不潔な無精ヒゲは禁止。
  2. 長くなりすぎないようにこまめにカットすること。

飲食業界で働く男性スタッフのヒゲ率は、相当高いと思いませんか?(笑)

長さを整えたり、境い目の不要な部分はしっかり剃るなど、メリハリをつけてヒゲを楽しみましょう。

シューズに関して

  1. キッチンシューズ以外は禁止。色は黒か白のみ。
    かかとが低く、すぐ脱ぎ履き出来るキッチンシューズも可。
  2. 靴下は必ず履く。ホールは座敷に上がることを考えて、色は黒、グレー、紺色のみ。
  3. シューズの汚れを毎回綺麗に拭き取ること。

キャラものの可愛らしいソックスを履いて勤務するスタッフを見かけることがあります。

これはプライベート感丸出しで興ざめするので、勤務中は気を付けてほしいですね。

喫煙に関して

  1. 制服や手のタバコ臭がお客様に伝わるので、喫煙後は手洗い、うがい、ミントタブレットなどで口臭ケアをすること。
  2. 出勤前や休憩時(2番)に店舗外や近隣での喫煙後、吸い殻のポイ捨て厳禁。
  3. 喫煙者は各自、携帯灰皿を用意すること。
    (2020年4月1日より店内完全禁煙)

私は非喫煙者ですが、吸わない人はタバコの臭いに敏感というか、意識しなくても察知してしまうんです。

自分の担当スタッフが、タバコの臭いが制服や体に染みついていて、喜ぶお客様はほとんどいないです。

喫煙後は臭いのケアをすることをおすすめします。

女性客

まとめ

いかがでしょうか?

お客様の視点である「身だしなみ」に関して、事例を取り上げながら見てきました。

これらはあくまで一例ですので、お店や人によって基準の線引きは異なりますね。

お客様にとって良いことか、そうでないか?

この考えに基づいて、お店の身だしなみルールを考えるきっかけになれば嬉しく思います。

今回は身だしなみルールを通じて、お客様第一で考えることをリンクさせ記事を書きました。

お客様を優先し、大切に考えるスタッフが増えてくると、身だしなみだけではなく、
接客対応や後輩の教育といった様々な場面でお客様を大切にする言動が必ず増えてきます。

その入口の心構えとして、まずは身だしなみを整えることはメリットが大きいことを伝えたいです。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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