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仙台駅構内

【仙台市で初めての外出自粛要請】命を脅かす2つのリスクに向き合う

皆さんこんにちは、齊藤です。

4月4日と5日の2日間、宮城県知事と仙台市長より不要不急の外出自粛要請が出ました。

県内での感染者数はまだそこまで増えていませんが、駅前を中心に人の移動が多いことを懸念して、早めに手を打ったということでしょうか。

仙台市は元来、首都圏からの転勤や単身赴任のサラリーマン、そして大学や専門学校への進学で東北各県を中心に全国から学生が集う街です。

自治体の自粛要請という公式アナウンスにより、ある程度の危機感を県民に持たせるというのは必要だと思います。

私は実家に帰省中の家族を迎えに行くために、正午過ぎに仙台駅を訪れました。

仙台駅構内の様子

仙台駅構内3階

みどりの窓口や新幹線改札のある仙台駅3階フロアは、ほとんど人の流れがなく、静まり返っていました。

キャリーバックや大きな旅行バッグを持ち歩いている人もほとんど見られませんでした。

仙台駅3階

案内の電光掲示板には感染拡大防止のための注意喚起が流れています。

飲食テナント

仙台駅の中で営業しているのは一部の売店や飲食店でしたが、お客様の姿がなく、店員の方々が不安げな表情で店先に立っていました。

お客様が来店されないという苦しさに加えて、新型コロナウイルスに感染しないように最新の注意をしながら接客しなければならないことは、大きな不安だと思います。

S-PALの様子

一方で仙台駅と直結する商業施設「S-PAL」は、仙台市の自粛要請に応じて臨時休業でした。

連絡通路のレストランフロアは、通行自体はできるものの全店休業でした。

普段は買い物客やランチ客で賑わっている時間帯ですが、ご覧の通りシャッターが降りて人通りも少なく、異様な静けさでした。

駅構内は営業している店舗を探す方が難しく、9割以上の店舗が休業していました。

近隣の大型商業施設

この他に「LOFT」や「PARCO」「PARCO2」といった、駅前の大型商業施設がどこも臨時休業となっていました。

6日の月曜日からは営業再開ではありますが、普段の土日の密集量から考慮すると、感染拡大抑止には効果があると思います。

次の週末も同様の自粛要請が発令される可能性は高いでしょう。

県内でも毎日新たな感染者が様々なエリアで確認され、より一層危機感が高まりつつあります。

うがいや手洗い、消毒、体調チェックといったメディアで報道されている基本的な事項を一人ひとりが自覚を持って行い、感染拡大を抑止していきましょう。

●外部リンク 新型コロナウイルス感染症について(厚生労働省)

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

2つのリスクとどう向き合うか?

日本全国で感染者が増えてきている現状、政府や自治体の対策は何よりも優先し「3密の発生を無くして感染拡大防止」に重きを置いたものになります。

  • 人口密集エリアは週末の営業、サービスを休業
  • 観光スポットの閉鎖やイベント、お祭りの中止
  • スポーツイベントの延期または中止
  • 新幹線や飛行機をはじめ、各種交通機関の本数削減や移動制限

こうした取り組みは、感染者拡大防止に効果がある一方で、人の往来や経済消費という動機を奪い、飲食業や宿泊業、観光産業の収益に深刻な打撃を与えます。

こうした産業で働く人たちを中心に、休業による収入の減少や倒産による解雇といった、日々の生活を脅かすリスクがウイルスと同様に迫っていることにも意識を向けなければなりません。

出所:警察庁「自殺統計」、総務省「国勢調査」および総務省「人口推計」より厚生労働省自殺対策推進室作成、総務省「労働力調査」

上の図は完全失業率と自殺死亡率の推移グラフです。

自殺者数の推移は過去10年間、右肩下がりに減少傾向ですが、2008〜2009年にかけて、非常に高い失業率になっています。

これは「リーマンショック」の影響です。
このグラフから見ても、2つの数値は高い相関関係にあると言えます。

新型コロナウイルスは人間の健康を脅かし、命を奪うリスクがあります。
しかし命を奪うもう一つのリスクに目を背けるわけにはいかないのです。

我々はこの2つのリスクに自分たちで備え、自分と大切な人を守っていかねばなりません。

様々なメディアの情報を正しく読み解き、本当に必要な備えを今のうちから早めに行っておきましょう。

自分の職場や勤務先が今後、どのような影響を受けていくのかにも楽観視せずに、積極的に会社や上司に働きかけて、リアルな状況というものを早めに把握することも必要です。

ある日突然、仕事を失い生活に困窮する事態は何としても避けなければなりません。そうしたリスクが現実的に迫っていることが分かったのであれば、気持ちを切り替えて今後のことを速やかに考えねばなりません。

お互いに危機を乗り越えるために、自ら考えて行動していきましょう。

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